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Steve Jordanの近況について [テックスメックス]

今年になってから、Steve Jordanに関する情報がぽつぽつと入ってくるようになりました。

この春、サンアントニオ在住の音楽仲間からのメール(か、もしくはブログ日記)に、Steve Jordanの体調がかなり悪い、みたいなことが記されてありました。

しかし、下記に記したライブ情報のこともあり、メール情報からのイメージとサイト情報のイメージが一致せず、中途半端な気分にもなっていました。

そこへ、約20年ぶりにコンタクトを取る事のできた音楽仲間より、メールにて最近Steve Jordanの体調が思わしくないようです、とのご連絡をいただきました。

そこで、先のサンアントニオの友人に確認を取ると、近年、やせ方がひどくて、腎臓だか肝臓だかの手術が必要かもしれない、とのこと。

サンアントニオの音楽関係者やミュージシャンはかなり心配している、とのことです。

とはいえ、それにもかかわらずライブ活動は続けているSteve Jordan。

いまはとにかく、彼の健康回復を、心から祈るのみです。

またなにかわかったらお知らせしたいと思います。

この記事作成にあたっては、餃子さん、MUSIC CAMPさんからのご協力を賜りました。記して感謝申し上げます。

MUSIC CAMPのサイトは以下のとおりです。

http://www.m-camp.net/cgi_shop/shop/shop/shop_index.cgi

Steve Jordanの基本的な情報源は、以下のとおりです。

http://www.estebanjordan.com/

また彼のライブ情報は上記からリンクできますが…

http://www.saluteinternationalbar.com/id29.html

以前はカレンダーにライブの日付を入れていたような気もしますが、最近は「毎週金曜日」、のような記し方ですね。


このバーでのライブ映像もあります。

http://jp.youtube.com/watch?v=4ofYhQ2mabU













Chicano Soul [テックスメックス]

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 テックスメックスのご案内第5節は、オルケスタといわれるひとつの様式が1960年代以降どのように展開したか、について象徴的なアーティストを取り上げ、その背景もながめつつ、紹介を試みてきました。

 その過程で、というかもっと以前から、わたしの頭のなかに漠然と思い描いていたアイデア(概念)があります。

 それはSan Antonioをひとつの軸として考え、San Antonioと、San Antonioからみて周辺の土地、たとえばDallas, Austin, Houston, Corpus Christiなどの都市の音楽とを比較すると、なにか音楽的な違いみたいなものが出てくるのではないか、ということです。

 本節で取り上げたアーティストの活動場所・地域を確認してみると、まず、Austinから北東に位置したTemple出身で、レコーディングは、最初Dallas、後にはおもにCorpus Christiなどの新興都市や周辺都市でレコーディングを行ったLittle JoeやJohnny Hernandez、Sugerland出身で、1970年前後は、Dallas-FortworthからRio Grande Valley周辺で活動し,さらにその後は拠点をAustinに移したRuben and Alfonso Ramosらがいます。そして、San Antonio出身としては、Houston をベースとしたHuey P. Moe のCrazy Cajunでレコーディングを行ったSunny Ozunaがいます。

 漠然とした印象を言えば、いまこの記事を書いている時点において、Conjunto にしろ、Orquestaにしろ、新しい流行(モード)を創出したのは、メキシコ音楽の伝統と素晴らしさに着目し、そこに米国音楽のエッセンスをブレンドしようとした、San Antonioからみて周辺の土地で活動していたアーティストたちであったということ、そして、San Antonioのアーティストは、戦前からの伝統を受け継ぐか、もしくは、他の米国諸都市と同じように巨大化した米国大衆文化の洗礼を受けた人々のどちらかであった、ということです。

 San Antonio出身のアーティストに関して、例えばConjuntoでいえば、Don Santiago Jimenezや彼の息子たち、Flaco Jimensez, Santiago Jimenez Jr.、さらにHenry ZimmerleやTrio San Antonioなどのアーティストからは、(New OrleansのDixieland Jazzにように)より古いスタイルを現在に伝える姿勢が感じられます。その一方で、Sunny Ozunaのように米国メインストリームの影響を強く受けたアーティストもSan Antonioにはいました。
 それに対して、Little Joe 、Tony De La Rosaなど、いわゆる天才と呼ばれるアーティストの多くが、San Antonio以外の土地から出てきている、というのもまぎれもない事実です。

 こうした印象は極めて漠然としたもので、厳密に検証すれば、反例も多々出てくるかもしれませんが、あるレベルまでにおいては当たらずとも遠からず、とも言えると思います。

 このような思いを巡らしながら聞くととても面白いCDが、San Antonioにおける米国メインストリームからの影響を強く受けたアーティストたちを集めたコンピレーションアルバム、1960年代San Antonioのレーベルを中心にしたシングル集、" Chicano Soul "です。

 このCDは、Westside Soundとして3枚、Texas Group Tresuresとして1枚がシリーズで出ており、その1枚目となります。

 全25曲収録。おそらくすべてシングル盤からのものだと思います。そして全曲英語で歌われています。

 レーベルは、Mictlan Book and Music(FTR RECORDS というクレジットもジャケット裏にあり)。コピーライト等のクレジットはなし。たぶんプライベートレーベルとかコレクターズレーベルのようなところから出されたものでしょう。ちなみに編集したのは、カリフォルニア、イーストLA出身のRuben Morina。チカーノ・カルチャーの研究者のようです。現在、解説付き輸入盤として国内盤発売中なのでご存知のかたも多いと思います。発売元はBarrio Gold Records、ディストリビュートはMusic Camp。

 http://www.m-camp.net/cgi_shop/shop/shop/shop_index.cgi

 このCDで取り上げているアーティストは以下のとおり。

 Sunny & The Sunliners,Sounds,Danny $ the Dreamers,Royal Jesters,Jesse & the Crystals, Playboys, Henry & The Kasuals, Little Jr. Jesse & the Tear Drops, Dimas III, Bill Sol, Spider & the Play Boys,Little Henry & the Laveers, Danny & the Tejanos, Joe Jama & the Royal Jesters, Sunglows, Dino Bazan & the Dell-tones,J.Jay & the Dell-tonesなどなど。レーベルは、sunglow, Teardrop, Clown, Geno, Satin, Key-loc, Cobra, Dynamic,Metro-dome,などなど。たぶんすべてサンアントニオのレーベル(だと思います)。

 以上のアーティストの多くははyoutubeにもアップされています(映像は少ない。歌と画像のみがほとんどです。Sunny & The Sunlinersは省略)。Youtubeにアップされることにより過去や現在のイメージが付加され、音楽を巡る状況を立体的に捉えられるような気分になります。


まずRoyal Jestersは以下のとおり。

http://jp.youtube.com/watch?v=-cAl5NnI5B4
http://jp.youtube.com/watch?v=yvue8g469zc


たぶんDimas III& the Royal Jesters
http://jp.youtube.com/watch?v=vPWQBNCwdy8

Dimas IIIことDimas Garza関連。
http://jp.youtube.com/watch?v=shYiVzVyjVM&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=pVGbeAJdx6A&feature=related

Joe Jamaの1980年代の映像。
http://jp.youtube.com/watch?v=8G4Fgjt2I7k

Jesse & the Crystals1961年のヒット曲。彼らはhouston出身だそうです。

http://jp.youtube.com/watch?v=tQ-ne69kSzk

Henry & The KasualsのHenry PenaによるForever.

http://jp.youtube.com/watch?v=mBwR4rcstkY

この曲のオリジナルは"Please Mr. Postman"でおなじみのThe Marvellets。
http://jp.youtube.com/watch?v=1SRboZiWtuQ


 オリジナル曲以外では、Curtis Mayfieldの曲が2曲あります。

Falling in love with youのオリジナルはこちら。
http://jp.youtube.com/watch?v=MGTfHQk69zw

 きりがないので、これくらいにしておきます。

 ざっとこんな具合で、YoutubeにはChicano Soulの楽曲がかなりあります。映像ではなく、楽曲と画像の組み合わせが多い。


 このCDを聞いての印象は、全体的にはかなりゆったりとした、スローなバラードの楽曲が多いな、ということ。多くの曲でボーカルにエコーがかかり、気分は1950年代末から1960年代はじめのドゥーワップや初期ノーザンソウル。それこそCurtis Mayfieldたちが活躍し始めたころの時代からの影響が強い。

 これら収録曲がシングル盤で出ていたというからには、60年代という時代性を考慮すれば、営業的なターゲットとしてジュークボックスとラジオが念頭にあったことでしょう。Sunny & the Sunlinersの成功という先例を指摘するまでもなく、英語曲で、しかもラジオでヒットすれば、全米進出のきっかけになる、という思惑が関係者たちの頭の片隅にあったかもしれません。

 このCDのクレジットを確認してみると1963年ころから1970年ころまでの録音を収録してあるのですが、それにしては、こうした甘いバラードのシングルがよくも出され続けたものだ、という感が拭えません。70年ころの録音になると、このスタイルは少し時代遅れかな、という印象もあります。

 ただし、このコンピュレーションの編集者はカリフォルニア、イーストLA在住のチカーノ研究家なので、彼の感性のバイアスがこのCDに、かかっていることは否定できません。

 またこのCDに登場するアーティストたちの動向は、Doug Sahmと絡めても面白いかもしれません。昔、英国盤で出ていた同様のアルバム、"Border Town Jive"のライナーにも書いてあったように、Doug Sahmの次のアルバムに参加しているWestside Hornsの音は、このアルバムから聞こえてくるかもしれません、という表現が、もしかしたらこのCDにも当てはまるかもしれません。

 このCDは、San Antonioという都市の音楽の歴史を考えるとき、無視できないアルバムの一枚だといえるでしょう。




 
 









Little Joe(3) [テックスメックス]

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 はじめに、この5月8日から10日まで、サンアントニオにて第27回コンフントフェスティバルが開催されました。

 概要については、以下をご覧ください。

 http://www.guadalupeculturalarts.org/xicanomusic/tcfsched.htm

 またmixiの会員のかたは日本コンフント協会のコミュニティーをご覧ください。

 http://mixi.jp/view_community.pl?id=551700 

 しょうちゃんのブログにも写真あり。

 http://blogs.yahoo.co.jp/conjuntooyaji

 さて本題。だいぶ遠回りをしてしまいましたが、ようやくLittle JoeのCD紹介に入ります。

 すでに触れた通り、1970年代の彼は自らのレーベルを立ち上げ、独自の活動を行うようになっていくことになりますが、同時に、同時期、ConjuntoやMusica Tejanaを中心とするレーベル、Freddieを立ち上げたFreddie Martinezとの関係も深くなっていきます。

 彼らの関係は、基本的にはディストリビューションにおいてのみの相互協力で、いくつかのアルバムでFreddie制作によるアルバムがある、といったところでしょう。

 Freddieのホームページは以下のとおり。

 http://www.freddierecords.com/

 現在、Freddieで入手できるアルバムは以下のとおり。

 http://206.188.209.228/index.asp?PageAction=VIEWCATS&Category=105

 彼のディスコグラフィーは以下のとおり。
 Little Joeの場合、ライセンスが結構ややこしくて、Freddieでも以下のほかに、いろいろ編集盤が出ている可能性があります。

 http://www.peermusic.com/littlejoe/littlejoe.cfm?includepage=littlejoebio.cfm

そして彼のアルバムから、"Exitos Rancheros"," Caliente","Mas Caliente","Nosotros","Manana","Live For Schlitz vol 1", "Live For Schlitz vol 2", という7枚からの選曲。ただし、これらのアルバムのなかで、"Nosotros","Manana"の2作以外は、すべてがベストアルバム的な性格を持っているというややこしさで、ベスト盤のベスト盤という、いかにもラテン的・ラビリンス的なアルバムです。

 では、CD紹介。彼の代表曲といわれる名曲から。

 2枚目の1曲目、"Las Nubes(The Clouds")です。

http://www.imeem.com/erj1414/music/HMNgmFPJ/little_joe_y_la_familia_las_nubes/
 
 この曲は彼のオフィシャルサイトのテーマソングでもあります。

 http://littlejoeylafamilia.homestead.com/

映像はこんな感じ。

 http://jp.youtube.com/watch?v=OoS3Rim5kVk&feature=related

 1980年代に入ってからの演奏かもしれません。70年代の演奏については、Arhoolie制作の映画"Del Mero Corazon"から。最後のほう、少しだけ聞けます。

 http://jp.youtube.com/watch?v=LfJrEfeqiHU&feature=related

 実はこの曲"Las Nubes"は、彼らのオリジナルではありません。
 
 優れたコンピレーションアルバムである、"Tejano Roots"(本ブログ第3回目に取り上げています)、の24曲目にWally Armendarezのヴァージョン(こちらはワルツのリズムで)が収録されています。

http://www.arhoolie.com/titles/341.shtml

 これはIdealから1962年に出されたシングル盤。

 Wally Armendarezに関する資料は以下で調べてください。(Arhoolieのデータベースより)

http://www.fronteracollection.org/

 この曲以外でもLittle Joeの代表的な演奏曲はほとんどカバーで、Manuel Penaは彼のことを"Copy Cat"と揶揄しています。


 このCDでは、メキシコの大歌手で、ランチェラの名曲をたくさん書いた、Jose Alfred Jimenezの曲がなんと7曲も収録されています。30曲中の7曲だからこのCD全体の25%以上を占めている、というわけです。
 面白いのは、Jose Alfred Jimenezの曲において、Little Joeはかなり実験的な試みに挑戦していて、興味深い。メキシコのランチェラを、60年代A&M風にアレンジしたり、ポルカにしたり、と試行錯誤しています。

 そのなかで、1枚目の2曲目、"La Que Se Fe"は正統派の演奏で、Little Joeの代表的歌唱ともいえるでしょう。

 これはJose Alfred Jimenezの演奏。レコードから。

http://jp.youtube.com/watch?v=cgYAbqmCI98

 次はJose Alfred Jimenezではなく、同じメキシコの偉大な歌手、Pedro Infanteによる"La Que Se Fe"

http://jp.youtube.com/watch?v=5kjmK3_raAc

そのほか代表曲の映像、サウンドを網羅してみると。

 おなじみ"Cartas Marcadas"(1枚目の3曲目)

 http://jp.youtube.com/watch?v=09o74vBg2ck&feature=related

 "Por Una Mujer Casada"

 これも彼らの70年代の雰囲気がよく伝わっています。

http://jp.youtube.com/watch?v=-ZbYcr8VhxY&feature=re 

同じ曲をLos Alegres De Teranの演奏から。これがオリジナルかどうかは不明ですが、すごくいい。

http://jp.youtube.com/watch?v=RTiVWv4HMCA&feature=related


 あと重要な曲を網羅してみます。

 "El Alacran"(さそり)

 Tito Puenteあたりが演奏していそうな、かっこいい曲。オリジナルは誰かな?

 もちろんSteve Jordanのヴァージョンも有名ですね。

 この曲を取り上げたのは、Steve Jordan, Little Joe どちらが先なのでしょうか?

"Atotonilco"

  作者不明、だけど代表的演奏は勿論、Tony De La Rosa。

 Little Joeは Don Santiago Jimenezの曲もやっていて、"Al Cortar Una Gardenia""Margarita","Borrachera"の3曲(あとの2曲はメドレー)が収録されています。

 他の曲もいい曲ばかりで、しかもライブアルバムからもたくさん収録されているから、聞いてて楽しいアルバムです。

 これからLittle Joeを聞いてみようと思う方には、とりあえずこのアルバムか、あるいは上記の曲が収録されている他のベストアルバムをお勧めします。

 Little Joeについて、ようやく70年代に辿りつき、とにかくこのCDを紹介するところまで漕ぎ着けました。
 
 わたし自身がLittle Joeの紹介者として適任かどうか、と問われれば、正直いって自信はありません。ただ、「彼の音楽を育んできた音楽」を聞き続けてきた者として、そしてアナログレコード時代に多少彼の音楽を聞き込んだ者として、主に過去の記憶を蘇らせ、それに文献とWebの力を借りながら、ようやくここまでたどり着いた、というのがいつわりのない実感です。

 合計6回にわけてこの記事を書き続けて思ったことを記してみたいと思います。

 まず、このCDからよくわかるのは、Little Joeがかなり強くメキシコの伝統音楽というものに対してこだわりがある、ということです。
 Jose Alfred Jimenezの曲7曲のほかにもやはりメキシコの作曲家、Cuco Sanchezの曲を2曲取り上げています。またConjuntoの領域からも、Tony De La Rosa,Santiago Jimenez,さらにはLydia Mendozaにいたるまで、伝統的な楽曲を取り上げているのは興味深いところです。

 これは1970年代前半、米国全般にあったルーツ回帰的傾向を反映しているともいえます。またLittle Joeによるメキシカン・マーケット、チカーノ・マーケットを意識した選択、ともいえると思います。
 こうした自らのアイデンティティーについての意識と、そして彼が選択した60年代後半から70年代はじめの米国音楽の影響のもと作り上げたのが、彼の音楽、ということになります。
 
 Manuel Pena は、いわゆるOrquestaとよばれるホーンセクションを強調したバンド編成の音楽的到達点、そして終点としてLittle Joeを捉えています。

 彼以後、テキサスのポピュラー音楽は、Musica Tejanaと呼ばれることが多くなります。

 そうした時代を区分するほどの位置にいて、存在感を示したのが、Little Joe ということになるのでしょう。

 今回は、70年代までの彼の活動について、Chicanoという概念の意味合いも含めて、かなりざっくりとまとめてみました。
 彼の大きさを痛感した貴重な体験でしたが、不備も多々あり、今後の課題としたいと思います。



 

 

 

 

 





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